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院長10kg減量への道 #6

[2026.09.01]

妻に、残念そうに言われました——ご飯200gの話(第4週)

 

ちば内科診療所 院長の千葉です。

先週は「来週こそ90キロの壁のご報告を」と書きました。結果からお伝えします。壁は、まだ破れていません。ただ、あと900gのところまで来ました。

そして今週は、体重計の前と後ろで気持ちが二転三転し、最後に妻の一言で決着した1週間でした。

 

今週の体重

 

スタート時 93.0 kg
第1週末(8/9) 91.7 kg
第2週末(8/16) 91.3 kg
第3週末(8/23) 91.1 kg
昨日(8/30・ジムにて) 90.9 kg
目標 83.0 kg

スタートから −2.1kg。

私の計量は、毎週日曜日と決めています。ジムで運動を終えて、シャワーを浴びて、それから乗る。この順番も毎回同じです。条件を揃えないと、比べる意味がなくなるからです。

……と偉そうに書いておきながら、今週の私はこれで一度つまずきました。

乗った瞬間、私は「増えた」と思ったのです。頭にあった数字より200g多かったので、「ああ、やってしまった」と。

ところが記録を見返すと、先週の日曜日は91.1kg。今週は90.9kgですから、200g減っていました。私が覚えていたのは、平日に自宅で測ったときの数字のほうでした。条件が違う数字と比べて、勝手に落ち込んでいたわけです。

体重は、測る時間帯・服装・食事の前後で1kg近く動きます。先週この欄で自分が書いたことに、自分で引っかかりました。お恥ずかしい話です。

比べるのは、同じ条件どうし。これは今日いちばんお伝えしたいことです。

 

今週の失敗談:家族は誰も食べていないご飯を、私だけ

 

とはいえ、「減っていたからよかった」で終わらせるつもりはありません。心当たりは、ちゃんとありました。

土曜の夜、スペアリブでした。

家族で囲んで、たいへんおいしくいただきました。ここまではよいのです。問題は、家族は誰もご飯を食べなかったことです。おかずで十分に足りていた。

そこで、私だけがパックごはんを一つ開けました。200gです。

翌日、ジムから帰ってくると、妻が残念そうに言いました。

     「それ、皆が食べなかったご飯の200g分じゃないの」

ぐうの音も出ませんでした。しかも、叱られたのではありません。残念そうに言われたのです。これがいちばんこたえます。

なぜ開けたのか。おなかが空いていたからではありません。「ご飯がないと、食べた気がしない」からです。これは空腹ではなく、40年以上かけて身についた習慣でした。

ご飯200gは、およそ300kcal。走って消そうとすると4kmほどです。いま私が走れるぎりぎりの距離が4kmですから、あのパック一つを消すのに、私の全力が必要という計算になります。

もちろん、あの200gだけのせいではありません。そこは正直に書いておきます。ただ、おかずが十分にあるところへ足した主食というのは、いちばん気づきにくい上乗せです。誰にも勧められていない。残っていたわけでもない。自分で、わざわざ開けているのです。

対策は、禁止ではありません。「今日はおかずが多いか」を、開ける前に一度だけ考える。それだけにします。半分にしてもいいし、その日は抜いてもいい。禁止にすると、続きませんから。

 

今週のメニュー


平日の基本路線は、今週も変えていません。もう決まりにしてしまったので、迷う時間がありません。


・ミックスサラダ
・豆腐
・納豆
・ヨーグルト


・十割そば


・サラダ
・いわしの缶詰
・豆腐
・バナナ

崩れるのは、いつも週末です。金曜の夜と土曜は、企画のルール上、通常食にしてよいことになっています。ただ今回わかったのは、崩れているのはおかずではなく、主食のほうだということでした。

今週は、一口ごとに「これは食べたいのか、いつもの癖か」を考えてみます。平日は運動の時間が取れませんので、勝負は口のほうです。

 

ワンポイント健康情報

 

  「200gの増減は、脂肪ではありません」

 

医師として、ここは知っておいていただきたいところです。

体脂肪1kgを減らすには、およそ7,200kcalが必要です。

逆算すると、こうなります。

・ご飯200g(約300kcal)= 脂肪にすると約40g
・一日で体重が300g増えた = 脂肪が300g増えた、ということは、まずない

では、その200g・300gは何かというと、水分・グリコーゲン(体にためた糖)・胃腸の中身です。塩分を多めに取った翌日は、水を抱え込んで簡単に1kg増えます。それは脂肪ではないので、数日で戻ります。

ですから、体重を追いかけるときのコツは2つです。

1. 週に1回、同じ条件で測る——曜日・時間帯・服装・食事との前後関係を固定する。毎日乗ると、脂肪ではない上下に振り回されます
2. 1回の数字ではなく、線で見る——3回分を並べて、下向きか横ばいか上向きか。それで十分です

そしてもう一点。「ご飯がないと食べた気がしない」という習慣は、積み上がると馬鹿になりません。おかずが十分な日に毎回300kcalを足せば、ひと月で約9,000kcal——脂肪にして約1.3kgです。逆に言えば、おかずの多い日だけ主食を抜くだけで、ひと月に1.3kg分の余地が生まれます。

平日に運動の時間が取れない方は、ここがいちばん現実的な戦場です。300kcalを走って消すのは大仕事ですが、開けないのは一瞬で済みます。そのうえで、日常の動きを少し増やす。買い物のとき、車をいつもより遠くに停める。それくらいで構いません。

患者さんへのメッセージ

 

今週の私は、減っていたのに「増えた」と落ち込んでいました。比べる相手を間違えていただけです。

診察室でも、よく似たお話を伺います。「先生、私、頑張っているのに全然減らないんです」。よく聞いてみると、朝と夜で測っていたり、去年の健診の数字と今朝の体重を比べていたり。数字が悪いのではなく、比べ方が悪いだけということが、本当によくあります。

体重は、毎日乗らなくて構いません。週に1回、同じ曜日・同じ時間・同じ格好で。それを3回分並べて、はじめて「増えた」「減った」が言えます。

もうひとつ。「ご飯がないと食べた気がしない」という方、私の仲間です。あれは空腹ではなく習慣なので、意志の力ではなかなか止まりません。止める代わりに、おかずが多い日だけ、半分にする。それだけで十分に効きます。

そして、ご家族に見ていてもらうのも、案外ばかになりません。叱られるより、残念そうにされるほうが効く——これは今週、身をもって学びました。



来週こそ、90キロ台からの卒業をご報告したいと思っております。あと900g。今週は一口ずつ、気をつけてまいります。

ちば内科診療所 院長 千葉

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