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当院でできる検査について

頚動脈エコー検査:

頚動脈エコー(Carotid Ultrasound)は、頚動脈(Carotid artery)の状態や血流パターンを非侵襲的(体に傷をつけない)に評価するための検査法です。以下に、頚動脈エコーの主な有用性をいくつか挙げます。

  1. 血流異常の検出: 頚動脈エコーは、頚動脈内の血流の異常を検出するために使用されます。血栓やプラーク(動脈硬化の形成物、コレステロール等)の存在、狭窄(血管の狭くなり)や閉塞(血管が完全に詰まること)などの問題を確認することができます。これにより、脳卒中や心血管疾患のリスクを評価することが可能となります。

  2. 脳卒中の予防: 頚動脈エコーは、脳卒中の主な原因である動脈硬化や血栓形成のリスク評価に役立ちます。プラークの存在や狭窄の程度を評価することで、脳卒中の予防策や治療方法を選択する上で重要な情報を提供します。

  3. 心血管疾患の評価: 頚動脈エコーは、心血管疾患の評価にも使用されます。頚動脈のプラークや狭窄は、冠動脈疾患や心筋梗塞などの心血管イベントのリスクを示唆することがあります。また、頚動脈エコーは心臓弁膜症や心室機能など、他の心臓関連の疾患の評価にも役立ちます。

  4. 治療効果のモニタリング: 頚動脈エコーは、治療後の頚動脈の状態を評価するために使用されることもあります。例えば、血栓溶解療法や動脈ステント手術後の頚動脈の再狭窄や血流改善の程度を確認することができます。

頚動脈エコーは非侵襲的で安全な検査法であり、頚動脈疾患や関連するリスクの評価において重要な役割を果たします。

 

24時間ホルター心電図検査:

ホルター検査は、心電図の異常を詳しく評価するための精密検査です。通常の心電図では一瞬の状態しか捉えられませんが、ホルター検査では24時間以上の長期間にわたって心電図を記録します。

患者さんは、胸に装着された小さなデバイス(ホルターモニター)を持ち歩きます。このモニターは、心電図の信号を常に記録し続けます。普段の生活を送りながら、通常の活動や睡眠中に起こる心電図の変化を詳細に記録することができます。

ホルター検査のデータは、後で専門家が解析します。心電図の異常や不整脈、心拍数の変動などが特定されます。これにより、異常がどのような状況や活動時に起こるのか、異常の程度や頻度、症状との関連性などを評価することが可能です。

ホルター検査は、一時的な心電図の異常や不整脈を確認するために重要な手段です。これにより、異常の原因や治療方法を明らかにすることができます。検査の結果をもとに、適切な治療やフォローアップの計画を立てることができます。

 

ABIフォルム血管年齢検査:

ABIフォルム(足関節腕臂指数)は、血管の健康状態を評価するための非侵襲的な検査法です。通常、上肢(腕)と下肢(足)の血圧を計測し、その比率を算出します。

具体的な手順は次のようになります。まず、上腕部と足首部の両側に血圧カフを装着します。その後、カフ内の圧力を調節しながら、上腕部と足首部の血圧を測定します。この測定には、血圧計と音響ドプラー装置が使用されます。

ABIフォルムの値は、足関節部の血圧と上腕部の血圧の比を示します。正常な血管の場合、足関節部の血圧は上腕部の血圧とほぼ同じかやや高い値になります。しかし、動脈硬化や血管の狭窄が進んでいる場合、足関節部の血圧が低下し、ABIフォルムの値が低くなる傾向があります。

この検査結果をもとに、血管の健康状態や動脈硬化の程度を評価することができます。また、血管年齢検査は、ABIフォルムの値から推定される血管の老化度合いを示す指標です。血管の年齢が実際の年齢よりも高い場合、血管の健康状態が悪い可能性があります。

ABIフォルムと血管年齢検査は、動脈硬化や血管の健康状態を把握するために有用な検査です。早期の異常を発見し、適切な治療や生活習慣改善を行うことで、心血管疾患のリスクを軽減することができます。定期的な検査と医師のフォローアップを受けることをおすすめします。

 

睡眠時無呼吸検査パルスリープ:

睡眠時無呼吸検査の一つであるパルスリープは、睡眠中に呼吸が停止する無呼吸症候群を診断するための検査法です。

具体的な手順は次のようになります。まず、患者さんは就寝時に特殊な装置を装着します。この装置は、指先や耳たぶに取り付けられる小さなセンサーで構成されています。

装置は、睡眠中に患者さんの酸素レベルや心拍数などの生体情報を計測します。センサーはパルスオキシメーターと呼ばれる装置と接続されており、酸素濃度の変動や心拍数の変化を記録します。

この検査によって、睡眠中に呼吸が停止する無呼吸症候群の程度や頻度を評価することができます。パルスリープでは、患者さんの睡眠中の酸素供給状態や心拍数の変化を解析し、無呼吸や低酸素状態の発生や継続時間を把握します。

検査結果をもとに、医師は無呼吸症候群の診断や治療計画を立てることができます。無呼吸症候群は、日中の眠気や集中力の低下、心血管疾患のリスク増加などの悪影響を引き起こす可能性があります。早期の発見と適切な治療が重要です。

パルスリープは、睡眠時無呼吸症候群の診断において有用なツールです。患者さんの睡眠中の呼吸状態を詳細にモニタリングすることで、適切な治療や生活習慣改善の提案が可能となります。

 

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